現在では単独浄化槽は設置できないだけでなく、現在設置されている単独浄化槽を合併浄化槽に設置替えするよう努力する必要があります。
単独処理と合併処理(浄化槽の処理能力)
合併処理浄化槽の浄化処理は公共下水道の処理場の二次処理と同等のレベルです。
生活排水の1人が1日当たりに出すBOD量は40gと言われています。 そのうち、トイレからの汚れが13g、台所・風呂・洗濯など生活雑排水の汚れが27gです。単独浄化槽はトイレの汚水だけを処理する浄化槽なので、生活雑排水は未処理のまま放流されてしまいます。単独浄化槽の性能はBOD除去率65%以上なので、トイレの汚れが13gから5gに減ります。しかし、生活雑排水の汚れはそのままなので27g、合わせると32gにもなってしまいます。40gが32gにしか減りませんから、実質的なBOD除去率はたったの20%ということになります。 そのため現在では単独浄化槽は設置できないだけでなく、現在設置されている単独浄化槽を合併浄化槽に設置替えするよう努めなければなりません。
単独処理浄化槽・合併処理浄化槽のBOD除去率の比較
社団法人全国浄化槽団体連合会ホームページより「自然を守る合併処理浄化槽」の図を加筆修正。